会議や取材の録音を文字にするのって、想像以上に時間と手間がかかりますよね。でも最近は、AIが代わりにやってくれるツールが続々と登場しています。
しかも無料で使えるものや、多言語対応、リアルタイムで議事録を作ってくれるものまで。
今回は、初心者でもすぐに使える人気の文字起こしAIを5つ厳選してご紹介します。
無料で使えるのに高精度！Whisperの魅力
Whisper（ウィスパー）は、OpenAIが開発した音声認識モデルで、無料で利用できるのに精度が高いと話題のツールです。オープンソースなので誰でも気軽に試すことができ、音声からの文字起こしに初めて挑戦する方にもおすすめです。
ここでは、Whisperの注目機能を3つご紹介します。
雑音が多くても正確に文字起こし
会話の録音が雑音まじりで、うまく聞き取れないんですよね。
そんな場面でも、Whisperは驚くほどしっかり文字に起こしてくれます。このツールは、ノイズの多い音声でも正確に認識する力があるのが特長です。
たとえば、周囲のざわめきがあるカフェや屋外で録音した音声でも、話し手の声をしっかり捉えて、意味の通るテキストに変換してくれます。
事前に編集したり、音質を整えたりする必要がないのは本当に助かります。録音環境を毎回整えるのが難しい方にとって、Whisperはとても頼りになる存在です。
精度の高さを体感してみると、無料で使えることが信じられなくなるかもしれませんよ。
翻訳や字幕にも対応できる多機能さ
文字起こしだけじゃなくて、翻訳や字幕も一緒にできたら助かるのに。
そんな希望にも、Whisperはしっかり応えてくれます。
このツールは音声認識だけでなく、翻訳や字幕生成にも対応しているんです。
たとえば英語の講義動画を日本語で表示させたいときにも、Whisperを使えば、音声をテキスト化しながらそのまま翻訳してくれます。
しかも自動的に字幕形式に整えてくれるので、動画編集にもすぐ活用できます。海外の情報を日本語で読みたいときや、多言語対応のコンテンツを作りたいときにとても便利です。
学習用としても、コンテンツ制作用としても活躍の幅が広いツールですよ。
オープンソースで自分用にカスタマイズも可能
もっと自分好みに使えたらいいな…って思うことありますよね。
Whisperはオープンソースとして公開されているため、自分でカスタマイズして使いたい方にも向いているツールです。
開発スキルがあれば、処理の流れを変えたり、精度調整をしたりと自分に合ったかたちに改良することも可能です。
他のアプリやワークフローと組み合わせて使えるのも、オープンソースならではの魅力です。
もちろん、すぐに使えるアプリ版やWebサービスもあるので、初心者の方でも安心して始められます。慣れてきたら少しずつ、自分流に育てていくのも面白いですよ。
ビジネス会議に強い！Otter AIで議事録を自動化
Otter AI（オッター・エーアイ）は、会議や打ち合わせの内容をリアルタイムで文字にしてくれるツールです。特にビジネスシーンに特化した設計になっていて、議事録をとる手間をぐんと減らしてくれます。
ここでは、Otter AIの便利な機能を3つご紹介します。
Zoom連携でリアルタイム記録
会議に集中したいけど、メモをとるのが追いつかないんです。
そんな悩みを解消してくれるのが、Otter AIのZoom連携機能です。
会議中にOtterを起動しておけば、発言内容がリアルタイムでどんどん文字化されていきます。まるで、会議の横で同時通訳ならぬ「同時文字起こし」が行われているような感覚です。
あとから文字を修正したり、聞き返したりする必要がぐっと減るのが大きなメリットです。
記録の正確性を保ちつつ、参加者は発言に集中できる。そんな理想的な会議環境をつくるサポートをしてくれるツールです。
リモートワークが増えた今、導入する企業もどんどん増えていますよ。
話者ごとの分離で後処理がラクに
誰が何を話したのか、あとで整理するのが一番めんどうなんですよね。
Otter AIには、そんな面倒を軽くしてくれる話者分離機能があります。
発言をAIが聞き分けて、自動で“話者1”“話者2”と分けて表示してくれるんです。
複数人の会議でも、誰がどの意見を出したのかがひと目でわかるので、議事録や報告資料を作るときに、情報を拾いやすくなります。
聞き返して名前を確認する必要がなくなるのは、かなりの時短になります。手作業でのラベリングがいらないだけでも、ぐっと作業がスムーズになります。
参加者が多い会議や、発言が活発な場面ほど威力を発揮しますよ。
要約機能で振り返りも簡単
全部読む時間がなくて、どこを見ればいいかわからなくなるんです。
そんなときに役立つのが、Otter AIの自動要約機能です。会議が終わると、AIが内容を整理して、重要なポイントだけを抜き出して表示してくれます。
たとえば、「決定事項」や「次回の確認事項」などをパッと見で把握できるので、あとから振り返るときにもすぐ必要な情報にたどり着けます。
全文を読む時間がないときでも、要点を逃さずに確認できるのが大きなメリットです。
メモを見直す負担が減るので、日々の業務の中で振り返りの習慣もつけやすくなります。
忙しいビジネスパーソンにとっては、時間も集中力も節約できるありがたい機能ですね。
日本語ならこれ！Nottaのやさしい操作感
Notta（ノッタ）は、日本語環境に強い文字起こしツールとして人気を集めています。音声をリアルタイムで文字化したり、録音ファイルを一括で変換したりと初心者でも直感的に操作できる設計が魅力です。
ここでは、Nottaの特徴を3つご紹介します。
日本語認識の精度が高くて安心
英語は得意でも、日本語の文字起こしは苦手なAIが多いですよね。
そんな中、Nottaは日本語の認識にとても強いAIツールとして安心して使える存在です。
イントネーションや文の区切りが曖昧な日本語も、しっかりとテキスト化してくれます。「えーと」「あのー」といった口癖も適度に除去してくれるので、読みやすい文字起こしが完成します。
会話の中での言い間違いも自然に処理され、文脈に合った表現に整えてくれることもあります。
とくに講演・打ち合わせ・インタビューなど、話し言葉が中心のシーンでは力を発揮します。
「自分で直すのが面倒」と感じている方には、とても使いやすいツールです。
日本語中心で作業したい方には、まず試してほしいAIですよ。
スマホでも使えるマルチデバイス対応
外出中にも文字起こししたいけど、パソコンが手元になくて困るんです。
そんなときにも安心なのが、Nottaのマルチデバイス対応です。パソコンだけでなく、スマホやタブレットからでも文字起こしができるんです。
移動中の録音や、その場でのインタビューもすぐにアプリで処理できるので、わざわざデータを移動させたり、帰宅後に作業をする必要がなくなります。
リアルタイム文字起こしも、スマホだけで対応できるのはうれしいポイントです。クラウドでデータが同期されるので、どの端末からでも同じ作業が続けられるのも便利です。
スキマ時間や外出先でも作業を進めたい方には、特に心強い機能ですよ。
翻訳・クラウド共有で業務もスムーズに
内容をチームと共有したいけど、ファイルのやりとりが面倒なんですよね。
そんな悩みも、Nottaならすっきり解決できます。録音や文字起こしのデータはクラウドに保存され、リンク1つで簡単に共有できます。
さらに、文字起こしされた内容を他の言語に自動翻訳する機能も搭載されています。英語や中国語など複数の言語に対応していて、国際的なやりとりにも活用できます。
共有相手が日本語に不慣れでも、翻訳されたテキストで内容を伝えられるのは助かりますよね。チーム間の情報共有や、海外との連絡にも対応できる柔軟さが魅力です。
テレワークやグローバルな環境でも使いやすいツールとして活躍してくれますよ。
開発や編集にも！Gladiaの拡張性ある書き起こし
Gladia（グラディア）は、プロ向けにも対応できる高性能な文字起こしツールです。多言語対応やAPI連携といった機能が充実していて、開発やメディア制作などの現場でも活躍します。
ここでは、Gladiaの柔軟な使い方を3つに分けてご紹介します。
H3：多言語・API対応で現場のニーズに応える
いろんな言語の音声を扱うから、対応ツールが限られちゃうんですよね。
そんなときこそ、Gladiaの多言語対応力とAPI機能が力を発揮します。100以上の言語に対応していて、日本語はもちろん英語やフランス語なども正確に認識できます。
さらに、APIを使えば他のシステムと連携して自動で処理を進めることも可能です。
たとえば、音声ファイルをアップロードした瞬間に文字起こしをスタートし、完了したデータをSlackやGoogle Driveに送信するような仕組みも作れます。
複数の音声を日常的に扱う現場や、開発工程に組み込みたい方にはとても便利です。
汎用性が高く、いろいろな業務にフィットする柔軟なツールですよ。
音声ファイルを自動で処理してくれるスピード感
録音ファイルが多くて、ひとつひとつ変換するのに時間がかかって困っています。
そんな作業を効率化してくれるのが、Gladiaの自動処理機能です。
アップロードされた音声ファイルを検知して、すぐに文字起こしを開始してくれる仕組みが整っています。操作はシンプルで、ファイルをクラウドに入れるだけでも処理が始まるよう設定できます。
大量の音声データも、手動でボタンを押さなくてもどんどん処理されていくのが大きな魅力です。
同時に複数ファイルを処理することも可能なので、待ち時間も少なくて済みます。文字起こしのスピードが作業全体の効率に影響する現場では、まさに頼れる存在です。
編集業務や納期に追われがちな方には、強い味方になってくれますよ。
開発者向けに細かく制御できるのが魅力
もう少し細かくカスタマイズできたら、もっと便利なのに…と思うことがありますよね。
そんな希望にも応えてくれるのが、Gladiaの開発者向けの柔軟な設計です。APIドキュメントが充実していて、音声処理のタイミングや変換条件を細かく設定できます。
たとえば「ノイズ除去あり」「話者分離オン」「特定の言語だけ処理」など、必要に応じた条件を指定して実行できるので、用途に合わせた使い方が可能です。
処理後のデータをフォーマット指定で出力することもでき、他のツールとの連携もスムーズです。
ただ使うだけでなく、自分たちの業務フローにしっかり組み込みたい方にはぴったりです。
柔軟な制御ができる分、継続的に活用しやすいツールといえます。
チームでの会議に特化！Lark Minutesで情報を即共有
Lark Minutes（ラーク ミニッツ）は、チームでの会議に強いAI文字起こしツールです。リアルタイムで内容を要約してくれるだけでなく、そのままクラウドに共有できるので、議事録作成と情報共有を一気にこなしたいチームにぴったりのツールです。
ここでは、Lark Minutesの特長的な機能を3つご紹介します。
Google MeetやZoomとの連携がスムーズ
会議のたびに録音してアップロードして…って、すごく手間なんです。
そんな悩みを解消してくれるのが、Lark Minutesのオンライン会議ツールとの連携機能です。
Google MeetやZoomと簡単に連携できて、会議が始まると同時に録音と文字起こしが自動で始まります。
特別な操作をしなくても、カレンダーに登録された予定から自動で反応してくれるのも便利です。毎回の設定が不要なので、誰でもすぐに使い始められます。
画面共有中でも邪魔にならず、裏でしっかり内容を記録してくれる安心感もありますよ。
日々のミーティングが多いチームにとっては、導入の手間が少ないだけでなく、記録漏れを防げるという面でも大きなメリットになります。
議事録モードで要点だけを抜き出せる
録音データを全部読んで、どこが大事か探すのに時間がかかるんですよね。
そんな方にぴったりなのが、Lark Minutesの議事録モードです。AIが発言の内容を分析して、要点だけをピックアップしてくれる機能なんです。
たとえば「決定事項」「アクションアイテム」などを自動で分類してくれるので、あとから見返すときに、必要な情報にすぐアクセスできます。
全文を読む必要がなくなり、会議後の振り返りがとてもラクになります。メモをとるのが苦手な方や、複数の会議を並行している方にもおすすめです。
記録を効率よく残して、次のアクションにつなげたいときに重宝しますよ。
クラウドで共有＆管理が簡単
文字起こししても、どこに保存したか探すのに毎回時間がかかります。
Lark Minutesはクラウド保存と共有が前提の設計になっているので、その手間がありません。会議が終わるとすぐに、記録がクラウドに保存されてURLでチームにシェアできます。
アクセス権の設定も簡単で、特定メンバーだけに共有したり、社外には見せないよう制限したりと、セキュリティ面も安心です。
過去の会議記録も時系列で並ぶので、あとから探しやすいのも便利なポイントです。
資料の共有漏れや、記録の管理に悩んでいたチームにとっては、導入するだけで情報共有のストレスがぐっと減りますよ。
まとめ
文字起こしは手間のかかる作業ですが、今はAIツールを使えばグッと効率化できます。
Whisperは無料ながら高精度で、多言語や翻訳にも対応しています。
Otter AIは会議に特化しており、話者分離や自動要約が便利です。
Nottaは日本語認識に優れ、スマホからも使える手軽さが魅力。
Gladiaは開発者向けにも対応していて、拡張性があります。
Lark Minutesは会議の議事録をクラウドで整理・共有したい人にぴったりです。用途や現場に合わせてツールを使い分けることで、作業の負担が大きく変わってきますよ。
